← NIHON COMES RIGHT | HOME | 海のちかく / Near the Sea →

「原発がどんなものか知ってほしい」のこと

こういう記事の作り方はあまり好きではないのですが、全肯定をしているので、さすがにアレだなと思って、補足の記事を書きます。

この前書いた記事の中で紹介しました「原発がどんなものか知ってほしい」の反論の記事を見かけたため、少し読みました。

あの文章は平井さんの純粋な文章ではなく素人の寄せ集め文で、情報のほとんどがでたらめだという切り口から、色んな指摘をしています。すごく長いので、すぐに全部は読めないのですが、気になる所を少し読んでみたところ、主張はわからなくもないけど、まあどっちもどっち的な感じかな、と思いました。僕は、現実にそれっぽい問題が発生しているのを僕的に捉えようとしているだけで、そもそも数値がどのぐらいで安全かどうかとか、仕組みがしっかりしてて安全かどうかとか、そういうことをそんなに気にしているわけじゃないので、僕の意志は変わりません。

いくつかの事態や事故をみれば、どっちがどうかというか、安全であるなんて無理っていう気がします。廃炉後10年程度経過して期限間近に解体を3年延期した東海原発、2009年に廃炉予定を取りやめて運転続行の敦賀1号機、高速増殖炉もんじゅの取れない直せない問題、遠距離から海水を掛けざるを得なかったことを含めた今回の福島原発。こういうのを並べると後出しじゃんけんみたいで申し訳ないのですが、まあ反論の方が説得力は薄く感じます。(これは完全に個人的なアレですが、論調も何となく・・・)

あと、反論の中で「『放射能でロボットが狂う』なんて言うはず無い」って書いてあるのですが、表現は違うにしても、実用的なロボットは何となく難しい気がします。金属とか潤滑油とかが放射線で変わっちゃうなら、歯車動かすのもしんどそう。で、もし変わらない金属やセラミックスを使ってロボットをつくりきれたり、金属が変わらない工夫ができるなら、それをそのまま使えば、ロボットじゃなくて人が安全に入れそうな気がします。アメリカの人とか80kmも離れないで良さそうだし。

あと反論とはあんまり関係ないですが、もう一つ先週みてた映像。編集してあるので大げさだったり、上手い事やってたりするかもなんですが、そう遠く無いことが現実にある気がします。参考までに。

隠された被曝労働〜日本の原発労働者〜 樋口健二

最後に、反論の中で僕が気になって読んだ所を抜粋しておきます。

→抜粋

以下は、「EiFYE原子力発電所」という昔あったサイトの中の、『Re:原発がどんなものか知ってほしい』という記事から一部抜粋をした文章です。記事自体はこちらで公開されているものをダウンロードしました。

§ 第七区画 【廃棄物処理と廃炉処置は?】

■「具体的な廃炉・解体や廃棄物のことなど考えな いままに動かし始めた原発ですが、厚い鉄でできた 原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになる んです。」 原子炉は内部に試験片と呼ばれる原子炉材料と同じ 材質のものを入れてあって、これをサンプリングして試 験する事で、原子炉本体の材質の状態を確認してい ます。(公開資料より) 従って、原子炉本体の劣化は確実に検出する事が 出来ます。その結果から、原子炉がボロボロには成っ ていない事が確認できるわけです。 それから、いわゆる応力腐食割れ(SCC)の問題に ついては、現在では材質を変更して対策してあります。 この対策によりプラントの耐用年数が大幅に延びてい ます。

■「放射能がゼロにならないと、何にもできないの です。放射能がある限り廃炉、解体は不可能なので す。」 これについては前述の通り、化学除染等により線量 を大幅に下げる事が可能となっています。 従ってゼロになるのをただ待たねばならないという わけではありませんし、解体ではありませんが、実際 に原子炉内構造物であるシュラウドの交換作業も実施 され、原発の殆どの部分が交換修理可能である事も証 明されています。

■「最初に耐用年数が十年といわれていた原発が、 もう三〇年近く動いています。そんな原発が十一も ある。くたびれてヨタヨタになっても動かし続けて いて、私は心配でたまりません。」 耐用年数10年とは随分短い話ですね。建設コストの 元が取れないのではないでしょうか? その後の解析によって、現在ではなんと寿命は60年 行けると言われています。 もちろん然るべき補修やモーター、ポンプなどの交 換を行いますが、原子炉本体は炉材のサンプリング分 析の結果、まだまだ充分大丈夫な事が判っています。 (公開資料より) 従って、言われるほど「くたびれてヨタヨタ」には成っ ていないというのが現状のようです。

■「なぜ、原発は廃炉や解体ができないのでしょう か。それは、原発は水と蒸気で運転されているもの なので、運転を止めてそのままに放置しておくと、 すぐサビが来てボロボロになって、穴が開いて放射 能が漏れてくるからです。原発は核燃料を入れて一 回でも運転すると、放射能だらけになって、止めた ままにしておくことも、廃炉、解体することもでき ないものになってしまうのです。」 これも誤った見解だと思います。 実際、シュラウド交換工事の時に原子炉及び付属配 管の水を全部抜いてプラントを一年近く停止していま す( 公開資料より)が、酷い錆びなんか出てないです。 もちろん穴も開いてませんし、放射能だって漏れてま せん。 というか、それを言ったら火力プラントだって同じよう に水や蒸気が流れているわけですよ。常識で考えて みても、配管系が停止してスグにボロボロになるはず が無いです。 従って停止も解体も出来ないという話も誤りで、現在 東海発電所で既に停止、解体、廃炉処置を実施中で す。廃炉解体は可能である事は実際に証明されてい ます。

■「これから先、必ずやってくる原発の閉鎖、これ は本当に大変深刻な問題です。近い将来、閉鎖され た原発が日本国中いたるところに出現する。これは 不安というより、不気味です。ゾーとするのは、私 だけでしょうか。」 先ほども書きましたが現在日本原電東海発電所では 閉鎖ではなく解体が進められています。更に先日敦 賀1号機の廃炉解体も決定しました。 ついでに言うと、実験炉である「JPDR1」も解体され、 今では原子炉跡地は更地になっています。 確かに解体は時間もかかって大変な作業のようです が、現に解体が実施されているわけですので、この閉 鎖に関する心配は不要かと思います。

■「低レベル放射性廃棄物、名前は低レベルですが、 中にはこのドラム缶の側に五時間もいたら、致死量 の被曝をするようなものもあります。」 区分が数値化されて明確なわけではないので「低レ ベル廃棄物のなかで最も線量の高いモノ」と言うのは 明確には解りませんが、参考としてIAEA の区分によ れば低レベル放射性廃棄物というのは2mSvから 20mSvの線量当量のあるものを言うそうです。 この区分を適用するならば、最大で20mSvのドラム 缶の脇に5時間居ると100mSvとなりますから、やはり 5時間で致死量というのは話が合いません。 この話も真偽がはっきりしないです。

■「日本が原発を始めてから一九六九年までは、ど この原発でも核のゴミはドラム缶に詰めて、近くの 海に捨てていました。その頃はそれが当たり前だっ たのです。私が茨城県の東海原発にいた時、業者は ドラム缶をトラックで運んでから、船に乗せて、千 葉の沖に捨てに行っていました。」 -22-

これ、本当なんでしょうか? もし真実なら、これは大きな問題だと思います。 それこそ世界的な論議になると思いますし、千葉近 海だって調査しなければなりません。 現実問題として、国際的にも『海洋投棄は、日本にお いては実施されていない。』とされています。 海洋投棄問題については、日本海にロシアが海洋 投棄を行ったという話は周知の事実で、これについて は様々な調査もされました。この調査では特に影響は ないという結果が出ています。 また、「北大西洋でOECD/NEA 協議監視制度の 下で、英、仏、西独等により1967年から1982年にかけ て海洋投棄が実施されたが1983年以降は行われて いない」という情報を聞いています。 さて。ここで私、ちょっと冷静に考え直してみたんで すが。日本原電敦賀1 号機と関西電力美浜1 号機運 転開始は1970 年。東京電力福島第一1 号機の運転開 始は1971 年です。従って、電力会社の原子力発電所 はまだ出来ていませんから69 年にはまだ廃棄物が 発生していません。 だとすると、1969年まで日本が海洋投棄をしていた という話は1966年に運転開始した東海発電所のガス 炉か、それ以前の実験炉のものという話になります。 当時の実情は私には知る由もありませんが、少なくと も現在では海洋投棄は国際的にも禁止されています し、ドラム缶も番号管理されて存在場所が管理されて いますので、今後も公式にも非公式にも実施される事 はないと思います。 ■「一体、三百年ももつドラム缶があるのか、廃棄 物業者が三百年間も続くのかどうか。どうなります か。」 300年もつドラム缶というのは難しいでしょう。 確かに剥き出しのままであれば、ドラム缶はどうして も錆びたりしてくると思います。 しかし「処分」された段階で、ドラム缶はそれを並べ たコンクリートピットごとコンクリートで埋め込んでしま いますので、ドラム缶は完全にコンクリート詰めされ た状態になります。コンクリートと一体となった状態で すので錆びなどは問題にならないと思います。 このような処分方法は「浅地中処分」と呼ばれていて、 既に実施されています。 ■「もう一つの高レベル廃棄物、これは使用済み核 燃料を再処理してプルトニウムを取り出した後に 残った放射性廃棄物です。これはどろどろの高レベ ル廃棄物をガラスと一緒に固めて、金属容器に入れ たものです。この容器の側に二分間いると死んでし まうほどの放射線を出すそうですが、これを一時的 に青森県の六ケ所村に置いて、三〇年から五〇年間 くらい冷やし続け、その後、どこか他の場所に持っ て行って、地中深く埋める予定だといっていますが、 予定地は全く決まっていません。」 これは概ね正しいです。 高レベル廃棄物処理の最終的な方策は処分方法こ そほぼ決まった(ここでは割愛しますが詳細は経産省 でパンフレットを作って説明しています)ものの、埋設 地が見つかっていません。 原子力発電最大の問題と言えると思います。 これは今後絶対に解決する必要がありますが、正直 言って頭の痛い問題である事この上ないです。 原子力発電をやるべきだと思っている自分自身、こ の問題だけはどうにも反論出来ない部分として引っか かり続けています。 もう、それこそ私の家の地下に埋めれるものなら埋め て欲しいと本気で思っているくらいです。

■「原発自体についても、国は止めてから五年か十 年間、密閉管理してから、粉々にくだいてドラム缶 に入れて、原発の敷地内に埋めるなどとのんきなこ とを言っていますが、それでも一基で数万トンくら いの放射能まみれの廃材が出るんですよ。生活のゴ ミでさえ、捨てる所がないのに、一体どうしようと いうんでしょうか。とにかく日本中が核のゴミだら けになる事は目に見えています。早くなんとかしな いといけないんじゃないでしょうか。それには一日 も早く、原発を止めるしかなんですよ。」 -23-

原子力発電所の解体廃棄については既に放射性廃 棄物として処分する部分と、通常の産業廃棄物や再生 コンクリートとして使用できる部分などについて決まっ ています。 原子力安全委員会の報告書では「放射線量が年間 0.01ミリシーベルト以下なら人体に影響がないと判断 し、一定の廃棄物中に含まれる放射能の上限を物質 ごとに定める」としていて、この基準に従えば、110万 kWプラントの解体廃棄物合計55万トンのうち53万ト ンは一般廃棄物扱いになり、それ以外の2万トンが放 射性廃棄物として処理される事になるわけです。 確かに数万トンの放射性廃棄物が出ると言えますが、 見方によっては放射性廃棄物として処理する必要が あるのはプラント解体廃棄物全体の3.6%だけであると も言えます。 しかしながら、解体までに密閉管理を5年か10年行 うという話はどこにもありません。解体に5年から10年 かかるのではという話なら聞いたことがありますけれど も。 また、変な話、今原発をすぐに止めたところで、解体 廃棄物の量は変わらないと思いますが。 早く止めたからといって「なんとかなる」わけじゃ無 いように思います。

■「『お聞きしていいですか。今、廃棄物を五〇年、 三百年監視するといいましたが、今の大人がするん ですか?そうじゃないでしょう。次の私たちの世代、 また、その次の世代がするんじゃないんですか。だ けど、私たちはいやだ』と叫ぶように言いました。 この子に返事の出来る大人はいますか。」 確かにこの生徒の意見ももっとも思えるかもしれませ ん。確かに廃棄物問題は我々の世代だけでは解決で きません。次の世代。そのまた次の世代へと受け継が れる問題になります。 ですが。 考えてみて下さい。福島第一原子力発電所1号機は 1971年に運転を開始しました。私はその年に生まれま した。私が生まれた時、原子力発電は始まっていまし た。 そして今、私はその福島第一原子力発電所1号機に も携わって仕事をしています。 これはある意味既に2 代目に引き継がれていると言 えるのではないでしょうか。 私が育ってきた今までの間、私は知らず知らずのう ちに原子力発電による電力を使って生きてきました。 今の自分の生活があるのは原子力発電によって支え られている部分がある事も学生時代には理解していま した。だからそれについて引き継がなければならない 部分があることもある意味理解していたと思います。 今、原子力発電所があるのは何故か。それは原子力 発電が新しいエネルギー源として必要だったからでは ないでしょうか。オイルショックもあり、石油依存から脱 却する必要もあったでしょう、近年ならCO2削減問題 にも関わる事でしょう。 必要があって今ある。それは確かに自分が生まれる 前から自分の知らないうちに造られたものかもしれま せん。でも当時それらを動かし始めた人たちは少なか らず未来の為に、恐らくは当時子供であり、今は大人 になった我々の生きる時代の為にと思って原子力発 電を始めた部分もあるだろうと、私は思います。 そして、現在、実際にそれに支えられている現実が ある。 ならば、その利益を享受してきた世代であり、そして 今を支えられている我々にはそれを引き継ぐ義務が あると思います。自分たちが始めた事じゃないからと 言って無視していい物ではないと思います。 昔の大人たちは将来の子供達の為に、すなわち今 の自分達の為に頑張って作ってくれたんだと、そう思 うんです。 そして昔の大人達だって、自分達以前の大人達が 残した厄介ごとを解決しながらやってきたわけですよ。 僕らから見た大人達は、その前の大人達がしでかした 『戦争』という厄介ごとの後始末もやらされてきたんで す。 それに比べれば今の我々や、我々の一つ下の世代 の引き継ぐモノの何と軽い事か、と思うんですがどうで しょうか。 結局誰もが前の世代のことを好むと好まざると引き継 いできたんです。それが歴史なんです。 確かに今となっては、「先送りで俺たちに後始末を押 し付けて」と文句を言う人も居るでしょうし、「原発を作 って欲しいなんて俺は言ってない」という人も居るかも しれません。 でも私はこれを受け継いで、なんとか問題も解決し つつ、将来的にもエネルギー不足になる事無く文明を 維持していけるようにしたいと思っています。 嫌なモノ、面倒なモノを引き継ぐのは嫌だと言うのは 簡単です。 でも、引き継ぐべきもの、引き継がねばならないもの と言うのは、原子力に限った事ではなく、いろいろな 分野にあると思います。 地球温暖化問題だって、石油をあんなに大量消費し た結果ですし、オゾンホールだって、便利だって事で フロンを使いまくった結果です。 当時子供だった我々は、「そんなの大人がやった事 だ」と言えば確かにそう言えてしまうでしょう。 でも、誰も故意に面倒な問題を残そうとして残してる わけじゃないんですよ。 気がついたら遅かったり、知らなかったりした。ある 意味、人間のやる事なんだから仕方ない部分もあるん じゃないですかね? それに、現状を拒絶した所で、事態は何も好転しま せん。対策を我々の世代がやらなければ、更に先の 将来に、更なる悪影響を残してしまうでしょう。それは 回避したい。 だから面倒な問題も引き継いで、我々が何とかしな ければいけない。目前に現実に問題がある以上、逃 げる事は出来ないんです。 -24-

文句を言っても誰も対処できません。自分たちが対 処するしかありません。大人に文句を言うのはかまい ません。でも処理は結局自分たちがしなければならな い。 もし本当に引き継ぐのが嫌なら、自分たちの世代で それをやめるようにするしかないでしょう。 温暖化問題対策をしたくなければしないというのもそ の世代の意思です。実際にアメリカなんかは現在の繁 栄を維持する為にCO2削減計画を無視しようとしてい るわけですし。 その結果、将来地球がダメになったとしてもそれは その世代が選んだ道なんですから。 もちろん、そんな事をしたら次の世代に猛烈に文句 を言われるでしょう。それは「自分達より更に前の世代 が悪いんだ」なんて言っても通用なんかしません。今 の大人たちがちゃんと対処してくれなかったからだと、 子供達は訴えるでしょう。そう、今まさにその生徒さん が言ってのけたようにです。 私なら彼女には以上の話をしたいと思います。 そうやって時代は引き継がれるものなんですから。 その鎖を断ち切るとしたらそれは自分達自身だって事 を言ってあげたいですね。 ただし、同時に自分たちがした事は未来の子供達に 今の自分同様に評価される事になると言う事も解って もらいたいと思います。 さて、話が横道に逸れすぎました。話を戻します。

■「それに、五〇年とか三百年とかいうと、それだ け経てばいいんだというふうに聞こえますが、そう じゃありません。原発が動いている限り、終わりの ない永遠の五〇年であり、三百年だということで す。」 これはその通りだと思います。 原子力発電を続ける限り、廃棄物処理だってずっと 続きます。でもこれはやはり原子力発電に限った話で はないと思います。 アスファルトの道路を使う限り永遠に補修を続けなけ れば成りませんし、産業が存在する限り産業廃棄物は 発生しますし、人間が今のような生活を続ける限りゴミ は出続けます。 人間が生きている限り、永遠に問題が尽きる事はあ りません。 大きな視点で見ればそういう見方もできると思います が、どうでしょうか。

§ 第八区画 【放射能は漏れているか?】 ■「日本の原発は今までは放射能を一切出していま せんと、何十年もウソをついてきた。でもそういう ウソがつけなくなったのです。」 これはある意味正しいと言って良い思います。 一昔前までは「殆どゼロ」である事を「ゼロ」と言って いたようですから、これをウソだと言えば確かに厳密に 数値的にゼロではありませんのでウソという事になりま す。 考えようによりますが、個人的にはウソがつけなくな ったというよりは、より詳細に説明するスタンスに変わ って来たという事だと思います。 ですが環境に影響があるような放射性物質の排出 は限りなくゼロであるとは言えると思います。 これも排気塔のモニタ数値がリアルタイムに公表さ れていますから、ぜひ確認してみて下さい。 http://www.tepco.co.jp/fukushima1-np/monitoring/hai ki3.htmlで確認できます。 見ていただけると解りますが、10cps未満程度の自然 放射線と大差ない数値が出ています。

■「原発にある高い排気塔からは、放射能が出てい ます。出ているんではなくて、出しているんですが、 二四時間放射能を出していますから、その周辺に住 んでいる人たちは、一日中、放射能をあびて被曝し ているのです。」 前述の放射線モニタの数値の通り、確かに極微量 ですが出ています。が、その量は天然の放射線によ る被曝と差は無いレベルである事を明記する必要が あると思います。またこれを以って毎日被曝している のですと書くのは適正ではないと思います。 (浜岡原子力発電所の例) 原発の周辺住民以外の人も、地球には天然の放射 線があり、宇宙からは宇宙線と呼ばれる強い放射線が 降り注ぎ、石炭や大理石にはウランが含まれ、全ての 食品、飲料水には射性同位元素が極微量含まれてい ますので、この世界に生きている限り誰でもみんな一 -25-

日中放射線を浴びて体外体内とも被曝し続けている のが現実なのです。 重要なのは原発か、天然かではなく、影響がある量 なのか否かという点だと思います。この天然レベルの 被曝をいちいち被曝と言うのは、人が呼吸すると地球 温暖化が促進されますといちいち言って回るような事 と同様で無意味な事です。もっとも「故意に付近住民 が大量に被曝しているかのような誤解を植え付ける」 為には意味がありますが。

■「ある女性から手紙が来ました。二三歳です。便 箋に涙の跡がにじんでいました。『東京で就職して 恋愛し、結婚が決まって、結納も交わしました。と ころが突然相手から婚約を解消されてしまったの です。相手の人は、君には何にも悪い所はない、自 分も一緒になりたいと思っている。でも、親たちか ら、あなたが福井県の敦賀で十数年間育っている。 原発の周辺では白血病の子どもが生まれる確率が 高いという。白血病の孫の顔はふびんで見たくない。 だから結婚するのはやめてくれ、といわれたからと。 私が何か悪いことしましたか』と書いてありました。 この娘さんに何の罪がありますか。こういう話が 方々で起きています。」 これこそがまさに誤った知識が流布されてしまった 結果です。本当に正しい知識をもっていれば、こんな 噂話がいかに信憑性の無いものであるか容易に理解 できます。従って、こんな酷い誤解で差別をする事も ないはずです。 「原発の周辺では白血病の子どもが生まれる確率が 高いという。」というよく聞く噂話。しかしこれが真実で あるという確実な証拠はどこに示されていますか? 私の知る限り、少なくとも国内の原発立地県の白血 病発生率が特に高いというデータは見た事がありませ んし、実際私の住む地元で白血病患者が多いという話 も聞いた事が無いです。もちろん特に結婚に関する 差別も無いです。 差別をするのは現実の原子力発電所を見たことも無 く、正しい知識を得る事も無く、噂の真相を調べもせず に、ただ耳に入る悪い噂話だけを信じて、誤った知識 に染まってしまった人々です。この例でも原発の実態 を知らない東京の人が差別をしているわけです。 だから何度も書きますが、私は正しい本当の原子力 発電所の姿を知って欲しいと思うんです。 現実の周辺放射線量(数値は公開されています)を 誰もが知っていればこんな差別は発生しないでしょう。 周辺の人々が異常な被曝なんかしていない事が数値 から理論的に理解できますから。 では何故付近住民が被曝していると思ってしまうの か? それはどこかで誤った知識を刷り込まれてしまって いるからです。 その誤った知識の源こそが、今私がコメントを差し挟 んでいる、このような誤った記事を書き連ねた文章や 報道なのではないでしょうか。 本当は出ていない放射性物質を出ていると書き、被 曝なんかしていないのに被曝していると書く。 しかも、本人は本当の現場を知っているという触れ込 みでそんな話を書いているわけです。 ここまで書かれたら断言せざるを得ませんが、この文 章の著者、平井憲夫さんは故意に偽証をしています。 これは攻撃では無く、単なる事実です。 私はあくまでも誤りを正したいだけです。 でもあまりにも真実が歪められた事が書かれていま す。あまりにもウソが並べ立てられているんです。これ は放置できるレベルを超えています。 もし私の方が嘘つきだと思われる方がいましたら、ぜ ひ一度でいいです、原子力発電所を見学に来て見て ください。 そして実際に自分自身の目と手で原子力発電所周 辺の放射能を確認して見て下さい。 そしてその数値と一般に知られる自然界の放射線の 数値やレントゲンに使用される放射線の数値と比べて みてください。 絶対に、間違いなく発電所周辺に異常な放射線は存 在しませんから。

■「原発は事故だけではなしに、人の心まで壊して いるのですから。」 これについては理由の無い差別を生んでいるという 点では賛同しますが、同時に誤った知識を流布して差 別を生んでいる事も人の心を壊している事に他ならな いと思います。 ここから暫くの区間は『中学二年生の女子生徒が 泣きながら以下のように発言した』という位置付け になっています。 もしこの話が真実ならば、正直私は何が彼女にこ こまでの誤解を植え付けてしまったのか、憤りすら 感じるところです。

■「私は泊原発のすぐ近くの共和町に住んで、二四 時間被曝している。」 もちろん調べれば解る事ですが、泊原子力発電所 の周辺に有意な放射能は漏れていません。 測定すれば一発で解ることです。 彼女はこの時点で完全に誤解し、無いはずの被曝を 有るモノとして自分が被曝者だと思い込んでしまって いる状況にあるわけです。

■「原子力発電所の周辺、イギリスのセラフィール ドで白血病の子どもが生まれる確率が高いという のは、本を読んで知っている。」 -26-

セラフィールドでは確かに白血病の発生率が高い事 が知られています。 放射線医学総研のQ&A によると以下の事が判明し ているそうです。 ・ シースケール町という町だけが通常の10倍もの 発生率がある。 ・ セラフィールド原子力施設からの廃棄物による住 民の被曝線量は、被曝限度範囲内で、このため被 曝が一義的に小児白血病の発症頻度増加の原因 とは結論できない。 ・ 薬剤やウィルスなどの関与も疑われている。 ・ イギリスには、セラフィールド周辺以外にも小児白 血病の多発地帯があり、それらは原子力施設と無 関係であるなどが明らかにされてきた。 ・ セラフィールド原子力施設に勤める父親の子供に 発症した小児白血病症例4例に注目してみると、 受精前6カ月間の被曝線量が高い父親の子供に 白血病の相対リスクが高い傾向がでている。未だ 症例数が少ないため、この結論が真実か否か更 に検討を加える必要がある。 ・ 現在イギリスでは、他の原子力施設周辺でも調査 が行われている。 ・ 広島、長崎の被曝者の子供に白血病の増加は無 い。 彼女がセラフィールドについでどのように書かれた 本を読んだのかはわかりませんが、恐らく「現状では 詳細は判明していない」という事がわからなかったか、 疑心暗鬼の為に絶対原発による被曝で白血病になる のだと思い込んでしまっているのではないかと思いま す。 また、逆にセラフィールド以外の原子力発電所立地 地点で白血病発生率が異常に高くなっているという話 が無いという事にも気が回らなかったようです。 それだけ『原子力発電所= 放射能= 自分も被曝して いる= 子供が白血病になる』という図式に洗脳されき ってしまっていたのかもしれません。

■「『私も女の子です。年頃になったら結婚もする でしょう。私、子ども生んでも大丈夫なんですか?』 と、泣きながら三百人の大人たちに聞いているので す。でも、誰も答えてあげられない。」 誰も答えてあげられなかった。と言う事はです。 つまり、その会場には一人として原発周辺の本当の 放射線の状況を知っている人が居なかったという事な のでしょうか? もしくは知っていても、大丈夫なのだと理論的に説明 してあげられる人が居なかったと言う事でしょうか。 最悪、故意に危険だと思わせておきたかったので敢 えて説明しなかったという可能性も否定できなくなりま す。 汚染が無い事も放射線が漏れていない事も、測定 すれば解ります。先ほども書きましたが放射線は検 出器に検出される事を絶対に隠せないのですから。

■「『原発がそんなに大変なものなら、今頃でなく て、なぜ最初に造るときに一生懸命反対してくれな かったのか。まして、ここに来ている大人たちは、 二号機も造らせたじゃないのか。たとえ電気がなく なってもいいから、私は原発はいやだ』と。ちょう ど、泊原発の二号機が試運転に入った時だったんで す。 『何で、今になってこういう集会しているのか分か らない。私が大人で子どもがいたら、命懸けで体を 張ってでも原発を止めている』と言う。 『二基目が出来て、今までの倍私は放射能を浴びて いる。でも私は北海道から逃げない』って、泣きな がら訴えました。」 もう完全に原子力発電所が放射能を出していて、今 現在も自分は被曝している、プラントが増えたら被曝 量も2倍になるという、誤った認識で完全に洗脳され た状態になってしまっているんです。 なぜ、なぜ誰も本当の事を話してあげないのでしょう か? 実情を知らないから話してあげられないのでしょ うか? [福島第一原子力発電所モニタリングデータ] グラフの山になっている所は降雨により一時的に 測定値が増えたもので、異常ではありません。空 気中にはチリ等と一緒に自然の放射性物質が漂っ ています。雨が降るとそれらが雨滴などに付着し て地面にたまるため、検出される放射線の量が一 時的に多くなります。また、雨がやむと元に戻り ます。(東京電力解説より) ちょっと調べれば解ることなのに。 それこそ直接近くにある原子力発電所を見に行って やれば、現実的には自分には全く影響を及ぼしてい ない事が解るのに。 非常に憤りを感じます。 確かに初めから原子力発電所が無ければこんな話 にはならないという意見もあるでしょう。 でも、あっても実際には問題の無いものだと言う、正 しい認識を得ていれば、こんな事にならないのは間違 いありません。 私は時々地元福島の高校でパソコン講座の講師補 助のボランティアをしていますが、こんなに誤った認 識をしている生徒は居ません。 きちんとした教育を受けていたり、発電所に見学に -27

行っていたりすれば、余計な心配をすることなく生活 できるんです。 こんな状況を見て知っている自分としては、明らかに 彼女が育った周囲の環境を疑いたくなります。 親は? 先生は? 自治体は? そして電力会社はいっ たい何を教えているのかと。 そしてどうしても頭の片隅から消えないのが「こんな 事が本当にあったのか?」という事です。 本当にちょっと調べれば本当の事が解るんです。 にも関わらず、それをせずにただ自分が被害者だと 盲目的に思い込んでいる。 おかしい話です。 なぜそこまで恐れて居ながら、自分からその敵対す べき原発の事を調べようとしないのでしょうか。 そして親や先生、近所の住民はなぜ彼女達のような 誤解による無用の不安を抱えている子供達に本当の 事を説明してあげないのでしょうか。 実におかしい話です。

■「女の子同志ではいつもその話をしている。結婚 もできない、子どもも産めないって。」 やはり彼女の周囲の子供達は全員同じような誤った 認識を持ってしまっているようです。 これはもう町ぐるみの問題と言えるでしょう。

■「そういう悩みを今の中学生、高校生が持ってい ることを絶えず知っていてほしいのです。」 以上の少女の訴えに対し、著者は読者に向けてこ のように呼びかけています。 ではそういった悩みを持たせてしまっている原因は 何なのか。それをハッキリ認識して戴きたい。 原発に反対する。それは個人の主義主張のあるとこ ろですから、構わないと思います。 ですが、間違った知識を子供達や何も知らない人々 に植え付けるという行為は許しがたいです。 反対するにしても、現状を知った上で、理解した上で 反対して欲しい。 確かに反対する人の中には原発というものをある程 度きちんと知った上で、それでもやはり反対するという スタンスの人もいます。 彼らとは会話が通じます。私が賛成する部分と、彼ら が反対する部分について、お互いに理解できるから です。 ですが、しばしば見うけられる、誤った知識を振りか ざして反対する行為は実に遺憾に思います。 少々感情的になってしまいましたので、少し落ち着 きましょう。 とにかく、少なくとも子供達には、客観的な正しい現 状を教えてあげて欲しいと思います。 特に学校教育機関関係者のみなさんにお願いした いです。原発立地町村なら、少なくとも一度くらいは学 校総出で発電所見学をするくらいはして欲しいと切に 願うところです。(地元福島ではやっているようです が) ここからは、元の文章の引用についてコメントする書 式に戻ります。

■「今は電気を作っているように見えても、何万年 も管理しなければならない核のゴミに、膨大な電気 や石油がいるのです。それは、今作っている以上の エネルギーになることは間違いないんですよ。」 確かに廃棄物処理にはエネルギーが必要です。 必要ですが、原子力発電で発電した以上のエネル ギーを要すると言う事は決してないでしょう。 廃棄物処理をして埋設するのに、135万kW の電力 や石油はは使いませんし、貯蔵施設の建設と管理期 間中の運営にエネルギーは使っても、貯蔵自体はエ ネルギーを必要としません。 また、何万年も管理しなければならないという事も無 いと思います。原子力委員会は、基本的に埋設が完 了して、施設が閉鎖された後は管理の必要が無いよう な方策を基本とし、技術的には不要であっても、国民 の安心を得るために、処分場の閉鎖後も一定期間の 管理体制を維持することについて検討するとしていま す。 埋設した後の管理の為にはセンサーの稼動と管理 人が生活するのにエネルギーが必要なくらいでしょう。 ですが、それが発電量に匹敵するものではない事は 容易に理解できると思います。 従って廃棄物処理に発電した以上のエネルギーが 要るという話は誤りだと思います。

■「それに、その核のゴミや閉鎖した原発を管理す るのは、私たちの子孫なのです。そんな原発が、ど うして平和利用だなんて言えますか。だから、私は 何度も言いますが、原発は絶対に核の平和利用では ありません。」 原発の後始末をするのは確かに後の世代になるで しょう。正確には私の世代からそれを受け継がねばな らないと言えます。 ですが、原子力発電は原子力の平和利用であると言 えると私は思います。 これは今現在必要なもの。もしこれが無かったら現 実問題として困ってしまうものなんですから。 原子力を戦争に使うわけじゃないです。電力エネル ギーを取り出すために使って、そして現実に世の中を 支えているんです。病院の電子医療機器だって、航空 管制システムだって、電力で動いています。これは 「核の平和利用」に相違ないと私は思います。 -28-

■「だから、私はお願いしたい。朝、必ず自分のお 子さんの顔やお孫さんの顔をしっかりと見てほし いと。果たしてこのまま日本だけが原子力発電所を どんどん造って大丈夫なのかどうか、事故だけでな く、地震で壊れる心配もあって、このままでは本当 に取り返しのつかないことが起きてしまうと。これ をどうしても知って欲しいのです。」 私からは同じような話を提示したいです。 果たしてこのまま原子力を止めたとしたら、アメリカも 含めて現状では原子力に頼らざるを得ない事が解っ ているこの現実世界で、代替も確保せず、エネルギー 消費を止める事も無く、原子力発電プラントを無くして しまって大丈夫なのかどうか。 石油の枯渇問題だけではなく、CO2問題や、将来 的に中国等の発展によって石油やガスが持っていか れ、エネルギーの日本への配分量が減ってくる心配も あって、このままでは将来的にエネルギー危機を現実 のものとしてしまう危険性があるのだと。 これをどうしても知って欲しいのです。 というわけで、以上のように、特に後半部分に誤った 記述があまりにも多く見受けられます。 ぜひ鵜呑みにして、誤った知識を持ってしまわない よう、またその誤った知識を広めてしまわないようにし て頂きたいと、切にお願いしたいと思います。 これらの誤解を無くしてこそ、前述のような悲劇的な 差別問題も回避できるようになるのですから。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://journal.morld.jp/sys/mt-tb.cgi/346

コメントを投稿 / POST COMMENT

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)